TVer広告とは?出稿方法や配信方法、最低料金と運用型セルフサーブについて

スマホ端末のクオリティが向上し、バッテリーの持ちやディスプレイの高解像度化の効果でNetflixやAbemaTVなどをはじめとしたVODサービスの普及が進んでいます。今回はその中でも民放各局が共同で運営しているTVer(詳細は後述)にて配信可能なTVer広告について、出稿方法や配信方法の2023年6月現在の最新情報をお伝えします。直近、セルフサーブ型の運用型広告がリリースされるなど、使い勝手が向上していることもあり、TV広告に変わるプラットフォームとして注目されることが予想される注目媒体と言えます。

また、TVer広告を始めとしたVOD広告のまとめ記事もご用意しています。合わせてご覧ください。

参考記事:ビデオ・オン・デマンド(VOD)広告とは?ネットフリックス広告やAbemaTV広告などの出稿料金や方法を解説

TVerとは

「TVer」は、民放テレビ局がひとつになった新しいプラットフォームで、各局の好きな番組、約650番組以上のコンテンツをすべて無料でスマートフォンアプリや、コネクテッドTV、PCなどで視聴することが可能です。

視聴するユーザーのエリアは人口動態に近く、年齢性別などの属性もバランスよく配置されていることが特徴です。そのため、通常のTVCMのような幅広い層へのリーチができるサービスと言えます。

TVer広告の特徴

幅広い層にリーチできるTVer広告ですが、それ以外にもいくつか特徴があると言えます。その他にもTVerにておすすめされている広告の特徴についてご紹介します。

参考:https://biz.tver.co.jp/

高い視聴完了率

サービスの特性上、有音での視聴環境が担保されているため高い視聴完了率が実現されています。その他のインストリーム広告やインフィード広告と比べて、視聴により特化したプラットフォームといえます。また視聴完了率は15秒の動画で96%と、非常に高いことがお分かりになるかと思います。

嫌悪感・違和感のない広告

通常の民放番組をベースにしていることもあり、違和感のないタイミングでTVCM同様の広告配信が実現されています。また、権利処理済且つ、JIAAのブランドセーフティ基準を満たした「安⼼・安全」なコンテンツにのみを配信していることもあり、広告コンテンツへの違和感を軽減することができます。

独自のターゲティング

TVerでは、取得する精度の高い情報を組み合わせた様々なターゲティング配信を実現しています。

  • 属性データ
    • ユーザーが実登録をしている性別、年齢データを広告配信に利用します。類推を含まない高精度なデモグラターゲティングを実現します。
  • コンテンツデータ
    • 番組カテゴリーを指定した配信が可能です。放送局のコンテンツをジャンル別に横断した広告配信ができます。
  • TVerアフィニティ
    • 「興味関⼼」をフックとしたターゲティングが可能です。TVerの1stPartyDataを中⼼とする「興味関⼼データ」を活用したターゲティング配信を可能にします

TVer広告の概要

TVer広告のプランは大きく以下の2つに分かれております。それぞれについて簡単にご説明します。

フルマネージド

6秒~60秒の間で任意の動画を1週間以上指定のデバイスで配信するプランです。配信の設定を行った後は運用は行わず、設定した内容に基づいた配信が行われます。

配信先は前述のターゲティングに基づいた指定で決めることができ、柔軟な配信を実現しています。

オプションで、動画自体をクリッカブルにしたり、クリック可能なバナーを付随することも可能です。ご希望の内容に応じた配信を実現します。

希望に合わせた2つの課金形態がありますので、お客様のご要望に応じて選択を頂きますが、多くの場合CPM課金での実施を行っていただくこととなるかと思います。特に、後述するセルフサーブ型の広告配信が開始されたことで、差別化が進んでいると言えます。

CPM課金
(固定単価形式)
CPCV課金
(オークション形式)
課金タイミング 表示開始のタイミング完全視聴のタイミング
単価CPM固定単価オークションにより変動
メリット固定単価で分かりやすい
CPCV(オークション)より優先買付けされる
最後まで動画視聴したユーザーのみ課金される
オークション形式での市況に応じた単価変動
デメリット市況に応じた単価が反映されない
広告の途中離脱ユーザーにも課金される
CPM形式より買付け優先度が下がる
オークション形式の為、消化リスクがある
TVer広告|課金形態

セルフサーブ(2023年4月から)

2023年4月からセルフサーブ型の広告配信が開始しました。上記のフルマネージド型の広告配信を、自社の運用で行うことでより安価に配信をすることができます。オークション方式による単価設定のため、配信が進まない可能性もありますが、効率的な配信が可能となりました。

配信を行う上では、弊社のような代理店を活用頂く必要がございます。

TVer広告の料金体系や最低出稿額

TVer広告を配信する際の料金体系については以下のとおりです。前述のフルマネージドについては以下の表に記載の通りの金額が発生します。

なお、セルフサーブ型の広告配信については最低出稿額の定めがないため、まずは予算を抑えて取り組みたいという方はセルフサーブ型での実施をおすすめします。

サービス最低出稿金額CPM(グロス)セグメント配信BLS付帯注意事項
TVer規定なし06秒(6秒~10秒):2,760円
15秒(11秒~22秒):3,680円
30秒(23秒~37秒):5,520円
性別・年齢・住所
放送局のコンテンツジャンル
興味・関心
DMPデータによるカスタマイズ
予約型600万円以上でBLS無償付帯配信可能秒数:6秒~60秒の間で任意設定が可能
クリエイティブ本数:5本まで
掲載期間:1週間以上任意
※オークション形式の配信もあり
ビデオ・オン・デマンド(VOD)広告とは?ネットフリックス広告やAbemaTV広告などの出稿料金や方法を解説

TVer広告のポイント

AbemaTV広告のポイントは幅広いユーザーへの広告配信が行なえ、非常に広告視聴率が高いことが特徴です。エリアや年代・性別などをターゲティング設定することが可能なため、特定のセグメントへの認知を獲得したい場合に効果的なアプローチではないかと言えます。

TVer広告出稿での注意点や補足

最後に、TVer広告で配信する際の注意点をお伝えします。

TVer広告は広告代理店を経由して出稿

TVer広告は、広告主が直接広告配信をすることができません。そのため、弊社を含めた代理店に発注し、広告出稿をすることをおすすめします。なお、どの代理店に出稿依頼をした場合でも、基本的には配信手数料は一律となります。不安な場合は複数の代理店に見積りを取ることをおすすめします。

なお、今回紹介したセルフサーブ型の広告配信は広告運用社の手腕が問われるため、より伸長に検討いただくことをおすすめします。まだ取扱数が少ないこともあり、TVer広告に精通した担当者をお探しください。

フルマネージド広告は配信セグメントや期間を柔軟に設定できない

フルマネージド型広告に限り、運用型広告(例としてYoutubeやInstagramなど)のように、配信途中で配信先のセグメント変更や期間変更を柔軟に行うことが難しいです。また、フルマネージド型広告の場合は、一度お支払いいただいた広告費の払い戻しを中途で行うこともできませんのでご注意ください。

こちらの課題点を解消することができるのがセルフサーブ型広告となりますので、合わせて検討ください。

ブランドリフト調査が可能

ブランドリフト調査を一定の金額をお支払いいただくことで実施可能です。配信による商材のブランドリフト結果を知ることができ、配信結果の振り返りに活用いただけます。

まとめ

TVer広告は最近利用者が増えたことで注目度が増している広告です。これからもインターネットTVプラットフォームは拡大が見込めるため、早期に広告配信の検討を開始することをおすすめします。なお、TVer広告を始めとしたVOD広告のまとめ記事もご用意しています。合わせてご覧ください。

カテゴリー: 動画広告 / 基礎知識
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