2022年11月2日にGoogleスプレットシートにTimeline view(タイムライン)が追加されました。機能としてはガントチャート機能と近しい内容となっておりますので、実際に作成方法や使用した上での感想をご紹介させていただきます。
Googleスプレットシートのタイムライン機能とは
Googleスプレットシートのタイムライン機能はスプレットシートの一つの機能としてガントチャートを作成することができる機能です。スプレットシートの画面から使用することが可能です。機能を使用する前にまずは、タスクのリストを作成する必要があります。リストはタイムライン機能に合わせて用意する必要がありますので注意が必要です。手順としては以下のとおりです。
- タスクリストを作成する
- スプレットシートのタイムライン機能からタイムラインのシートを作成する
- タイムラインのシートでガントチャートを生成する
タイムライン機能でガントチャートを作成する方法とは
続いて、具体的にタイムライン機能でガントチャートを作成する方法をご紹介します。
タスクリストを作成する
タイムライン機能に合わせてタスクリストをスプレットシート上で作成する必要があります。今回はタイムライン機能に合わせたシートを私が作成しましたので、そちらを元にご説明いたします。最後にテンプレートのシートをこのページに貼っていますので、必要に応じてご利用いただければと思います。
後ほどご説明しますが、フィルタリングができるカードグループという機能がありますが、フィルタリングは複数設定できないため、以下に記載したすべての情報を含んだガントチャートの作成は難しいです。いくつかパターンをご説明させていただきます。
また、ガントチャートで表示する際に色分けで表示ができる機能があります。今回はカテゴリを色分けしたいと思い、条件付き書式で設定しました。
タイムラインのシートを作成する
「挿入」→「タイムライン」からタイムラインのシートを作成することができます。タイムラインのシートを作成しましたら具体的な項目の設定を行います。
タイムラインのシートでガントチャートを生成する
次にタイムラインのシートに移動し、まずは必須項目を入力するようにしてください。
データ範囲はリストの範囲、開始日や終了日、カードのタイトルは以下の画像の通りです。ここまでの設定でもガントチャートは生成されますが、次に任意の項目に何を入力するかで対応が変わります。
次に説明する任意の項目は何を重視するかによって項目の設定が変わりますので、ご注意ください。冒頭でお話したフィルタリング機能が複数設定できないことが本件とか変わってきます。
担当分けをわかりやすく表示したい場合
カードの色に「カテゴリ」、カードの詳細を「ステータス」、カードグループを「担当」と設定してください。
以下のように、担当ごとにセクションが分かれ、どの担当がどういうタスクを担当しているのかが分かるようになっています。また色分けをカテゴリで設定したため、どの種類のタスクを誰が担当しているかも分かります。
案件ごとのタスクをわかりやすく表示したい場合
続いて、案件をわかりやすく表示したい場合の設定です。こちらは一人で複数案件や複数PJを担当している場合に、個人のタスク状況を可視化する際におすすめの設定で、担当者が複数いる場合には、案件ごとの粒度でシート自体を作成することをおすすめします。以下の通り、カードグループに「案件」を設定してください。
以下の通り、案件ごとのタスクを可視化することができました。個人のタスクを可視化する際にはこの設定がわかりやすいように思います。
スプレットシートのタイムライン機能のポイント
タイムラインを活用した上で気になった点について、いくつかご説明させていただきます。
タスクを非表示にした場合に、ガントチャートでも非表示となるか
こちらはタスクをリストから非表示としても、ガントチャートでは表示されました。そのため、完了したタスクをガントチャートから消す場合にはタスクリストの行自体を削除する必要がありそうです。過去のタスクを残しておきたい場合は、別のシートで完了済みタスクを残しておくか、削除をした上でスプレットシートの履歴機能で必要に応じて遡るのが良いでしょう。
カードグループに無記入があるとどのように表示されるか
無記入の項目は下記の図のように空欄で表示されたため、例えば担当が確定しないタスクなどはこのように表示されることになります。
終了日が無記入のタスクはどのように表示されるか
終了日が無記入のタスクは以下のように、開始日のみ表示されるようになっています。そのため、タスクとしては表示されるため、無記入であることがわかりやすい表示です。
スプレットシートのタイムライン機能のメリットとデメリット
ここまで、スプレットシートのタイムライン機能についてご紹介させていただきましたが、その上で私が考えるメリットとデメリットについてご案内します。
- メリット
- ガントチャートを無料で利用することができる
- 操作が直感的で簡単にガントチャートを作成できる
- 普段使用しているスプレットシートの中にガントチャートを埋め込むことができる。
- デメリット
- 機能が限定的なため、複数案件×複数担当でのガントチャートなど、組織横断やPJ横断などのガントチャートには向かない
- タスクを完了済みとし、ガントチャートからの削除がスムーズとなる方法がない
スプレットシートのタイムライン機能のお勧めの使い方
今回はスプレットシートのタイムライン機能についてご紹介させていただきました。記事の中でご紹介させていただいた通り、こちらの機能は無料で簡単にガントチャートの作成をすることができるということがメリットかと思います。そのため、まずは個人のタスク管理や単一案件や単一PJで関係者も限られているときなどに導入をしてみるのはいかがでしょうか。
今回使用したスプレットシートはこちらから確認することができます。必要に応じてぜひご利用ください。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1k74BUt4Th-uaFEEMCSKl4TqVtTueLxYgI_s9oW-4ges/edit#gid=0
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