WEB広告運用を担当しているとKPIの摺り合わせや、入稿内容の確認、レポートの報告など、実務上クライアントとのコミュニケーションをとる機会が多いのではないでしょうか?
※ガッツリ分業体制の場合は、直接コミュニケーションをとらない場合もあるかもしれませんが・・・
本シリーズでは、私が過去経験した事柄を踏まえて、クライアントとのコミュニケーションをとるときに注意すべきことをご紹介していきます。本記事では共通言語について、ご紹介いたします。
共通言語とは
定義
本記事でいう共通言語とは、ずばり「複数の人が同じ認識で情報を共有する際に活用される言葉」のことです。
※日本語、英語とかの言語ではないです!
業界の特性
WEB広告業界では、広告媒体の名称が変更になったり、時の流れとともに言い方が変わったり、新しい言葉が出てきたりと、情報の変化がかなり激しい業界と言えます。
情報の変化が激しいからこそ、その情報の見聞きした場所、時間、または属する企業風土や文化によって、各々の言葉の解釈や意味が変わってきます。
なぜ共通言語が重要なのか
「リスティング広告」という言葉は、多くの場合Google 広告やYahoo!広告の「検索広告」を表すことが多いかと思いますが、過去お会いした方によっては、クリック課金型の広告全般を指す場合、Googleの検索広告だけを指す場合など、大きく認識が異なるケースがありました。
つまり共通言語を用いることなく、コミュニケーションを進めてしまうと、相手が自分の認識している意味ではなく、別の意味で認識をしていた場合、大きくズレが生じてしまう可能性が高いです。
ズレが生じてしまうと、クライアントが不信感を感じたり、余分な工数が発生したりと、契約や実務に影響してしまう可能性があります。そういったリスクを避けるためにも共通言語は必ず用いるべきです。
共通言語を用いたコミュニケーション実践方法
①正しい名称を使う
その言葉の意味を習得した時期や背景が異なるとしても、その言葉を使う瞬間の正しい名称は決まっているはずです。
例えば、昔は「Adwords(アドワーズ)」でしたが、今は「Google 広告」という正しい名称があります。できるだけその瞬間で一番正しい名称を使うようにしましょう。
②相手の用いた言葉を正しい名称に置き換えてオウム返しする
例えば、クライアントから『リスティング広告を実施したいのでシミュレーションを出してください。』と言われたとします。
前述したように「リスティング広告」という言葉だけだと、どこからどこまでの広告を示しているか人によって異なるケースがあります。
そういった場合は、正しい名称に置き換えて、『承知いたしました。それではGoogleとYahoo!それぞれの検索広告でシミュレーションをお出しするので良いでしょうか?』など認識の相違をなくすためのコミュニケーションをとると良いです。
認識の相違があれば、クライアントから指摘が入るはずです。
③記録し、共有する
コミュニケーションの内容の相違が内容に議事録などを取って、記録して共有しましょう。
記録するときの注意点としては、前述したように正しい名称を使い、認識が合致した内容を細かく、正確に記入することです。
共有をすることで、認識・方向性・タスクなどをお互いが相違なく認識ができますし、よくある「言った、言ってない」論争を避けることができます。
まとめ
本記事では、共通言語の重要性と、私の実践方法をご紹介いたしました。
日々新しい情報が更新され、流動性の高い業界であるからこそ、クライアントワークをする上でコミュニケーションは非常に重要なポイントと考えます。
WEB広告運用者の方がコミュニケーション取る上での参考になれば幸いです。
株式会社GLASS コンサルタント。2015年、アドデジタル株式会社に入社。WEB広告の営業、広告運用を兼任し、EC事業クライアントを中心とした幅広い業界の広告運用に携わる。タグマネジメント、データフィードマネジメントなど広告に関わる領域から、データ分析、CRMなどWEB広告だけではない幅広いWEBマーケティングの知識でクライアントの業績向上に貢献。プレイヤーとして現場に出つつ、営業・広告運用チームのリーダーを担当。2022年に株式会社GLASS入社。